ボツリヌス療法とは

ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌(食中毒の原因菌)が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌストキシンには、筋肉を緊張させている神経の働きをおさえる作用があります。そのためボツリヌストキシンを注射すると、筋肉の緊張をやわらげることができるのです。


ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。

日本では、以下のような疾患に対して認可されています。

  • 手足(上肢・下肢)の痙縮
  • 眼瞼けいれん(瞼がけいれんする病気)
  • 片側顔面けいれん(顔の筋肉が収縮する病気)
  • 痙性斜頸(首が斜めに曲がってしまう病気)
  • 小児脳性まひ患者の下肢痙縮に伴う尖足(つま先が伸び、かかとが床につかない状態)
  • 重度の原発性腋窩多汗症(ワキの下に多量の汗が出る病気)
  • 斜視(両眼の視線が同じ方向に向かない状態となる病気)
  • けいれん性発声障害(声帯の筋肉が緊張し、声が出にくくなる病気)

など

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