ご家族の体験談ケース4

イライラする祖父を見るのはつらい

「家族としてできることは?」

20代女性 会社員
(父・母・祖父と同居/80代の祖父は自宅で介護)

━━ 脳梗塞で倒れ、後遺症が残ると宣告を受ける

3年前に祖父は脳梗塞になりました。お風呂からなかなか出てこないので、おかしいと思って見に行った父が、倒れている祖父を発見。救急搬送され、そのまま1カ月入院しました。飲み薬や点滴による治療を受けましたが、医師からは、手足のつっぱり(痙縮 けいしゅく)や麻痺、しびれなどの後遺症が残るかもしれないこと、リハビリも必要になることを聞きました。しかし、それよりも命が助かってほしいということのほうが大きく、その時点では深刻に悩むことはありませんでした。

━━ リハビリのおかげで足はだいぶ動くように

医師からは、脳梗塞の再発の可能性があると言われており、退院後も初めは週に1回、その後2週に1回ほど神経内科に通院しています。また、大学病院のリハビリテーション科に週に2~3回通っています。
少しでも早くリハビリを始めることで症状が改善すると言われ、歩行訓練や、ものをつかんだり、箸で細かいものをつまんだりする練習をしました。祖父は右半身に症状があり、とくに右手は痙縮のつっぱる症状が強く、ほとんど使えません。最初はほとんど動けず車イスに乗っていましたが、リハビリのおかげか数カ月で足はだいぶ動くようになり、車イスはほとんど使わなくなりました。それでも、移動の際には母か私が必ず付き添っていますし、食事や入浴、何かものを取るときなど、手を使うときは全てサポートが必要です。祖父自身も、前のように自由に動けないことにもどかしさを感じてイライラしてしまうことがあり、それを見ているのもつらいです。

━━ あきらめずによくなる方法を探していきたい

家族としてリハビリだけの治療に限界を感じ始めていたこともあり、ほかの治療法についても医師に相談しましたが、「リハビリを続けていくしかない」というのが最終的な答えになることが多く、この先よくなる見込みはないのかなと考えてしまいます。最近は、痙縮の治療も日々進歩しているようなので、あきらめるのはまだ早いかもしれませんね。

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